【受賞報告】森公一+真下武久《呼吸する空 -breathing sky-》が「Study: Science Art Award ファイナリスト展」にて受賞!
このたび、当法人のアートアドバイザーでもある森公一氏と、共同研究者の真下武久氏が手がけたメディアアート作品《呼吸する空 -breathing sky-》が、ロート製薬主催「Study: Science Art Award 2025」ファイナリスト展にて、受賞の栄誉に輝きました。

科学とアートの融合による未来創造展
本展は、2025年7月21日〜23日に大阪グランキューブで開催され、サイエンスとアートの先端的なコラボレーションをテーマにした作品が多数展示されました。森氏・真下氏の作品は、来場者からも専門家からも高い関心と評価を集め、科学的アプローチと芸術表現が見事に融合した作品として表彰されました。
作品について:呼吸を通して「地球と生命」を感じる空間体験
《呼吸する空 -breathing sky-》は、鑑賞者の呼吸と連動して映像と音が変化する体験型インスタレーション。脳波や呼吸センサーを用いて、鑑賞者の身体的状態と空間の映像・音響がリアルタイムでリンクする仕組みとなっています。
空間には、雲が流れる青空の映像が投影され、鑑賞者が深呼吸をすると、空がゆっくりと変化したり、自然音が加わったりする演出が施されています。呼吸のリズムが視覚・聴覚にフィードバックされることで、自分自身の生理的リズムと自然環境とのつながりを、静かに、しかし確かに実感できる作品です。
本作品は、2020年以降、森氏と真下氏が共同で取り組んできた「呼吸」を主題とした一連の研究・制作の集大成とも言えるもので、脳波・姿勢制御・呼吸・音楽などの要素を統合した独自の身体-環境インターフェースとして注目されています。
森公一さん+真下武久さんのコメント
「このたびはありがとうございました。我々はこの20年ほど、科学とアートの交差点で作品を作ってまいりました。
最近は『呼吸』というテーマに特に注目しています。誰にとっても日常的な呼吸ですが、1分、2分止まれば命に関わる。だからこそ大切な『呼吸』に関する作品を作っています。今回の作品では、医療現場でも応用できる可能性を探っています。特に、パーキンソン病患者が呼吸をコントロールすることで自律的なリハビリを促す可能性がある、という視点でも注目しています。」
私たちとのつながり
森公一氏は、「てんびんオリジナル人形劇」では脚本を担当し、当法人と連携して行っている「呼吸瞑想」の研究プロジェクトにおいて、表現の専門家として参加。科学とアートの融合という視点から、パーキンソン病当事者のQOL向上を支援する活動を共に展開しています。
今回の受賞は、科学的根拠に基づいたアート表現が、医療や福祉の現場においても希望の光となる可能性を強く示すものであり、私たちにとっても大きな励みとなりました。
今後も、科学・芸術・福祉の垣根を超えた取り組みを続けてまいります。

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