パーキンソン病とは

パーキンソン病は、運動を調整する化学物質であるドーパミンを作る脳細胞が働かなくなったり、死滅したりすることで発症する難病です。日本では20万人以上、世界では600万人以上が罹患していると推定されており、世界の高齢化に伴いますます増加する病と考えられています。

パーキンソン病の症状の多くは、震え、遅さ、こわばり、歩行やバランスの問題を引き起こすため、”運動障害 “と呼ばれており、日常生活に大きな障害をもたらす病であり、便秘、うつ病、記憶障害など、運動以外の症状もパーキンソン病の一部です。

パーキンソン病は進行性の病気であり、時間が経つにつれて徐々に症状が悪化していく脳神経疾患ですが、症状や進行は人によって異なるため、本人も医師も、どの症状がいつ出るか、どの程度重くなるかを予測することはできません。パーキンソン病の原因は現在でも解明されておらず、症状や進行パターン、治療応答には極めて大きなばらつきが見られています。


現在、多くの治療剤開発研究が行われているものの、疾病の進行を遅らすことのできる薬剤はまだなく、新しい治療アプローチの検討が熱心に行われていますが、当事者の方々を取り巻く今の社会には、治療剤の開発研究だけでは解決することのできないヘルスケアに関する様々な課題が存在しています。

パーキンソン病の症状と考えられるもの

(U60 challenged sopprterの会 サイト内から抜粋)

1.筋固縮(関節が固くなる)

2.振戦(手足がふるえる:1秒間に4~5の震え)

3.無動(動かない場合だけではなく、動作緩慢や動きが小さいというのも含まれる)
  床からの起き上がり、動作全体が遅くなる。小股の歩行。着替えに時間が掛かる。


  仮面様顔貌(顔の筋肉が硬く無表情)、声が小さくなる

4.姿勢反射障害 (バランスが悪く、倒れやすくなる、前屈みになりやすい)
  バランスが崩れた際に、それをくい止める一歩が出るかどうかで転倒を防止できるかどうかなので、生活面で非常に重要なポイントとなる。

• 歩行障害として、小刻み歩行、すくみ足、前傾姿勢(猫背)、加速歩行、歩行困難に陥り、押し車や車椅子が必要になるケースも多い。
• 自律神経障害(便秘、夜中のトイレに行く回数が増え睡眠に影響し体調を崩す事につながる。
• 構音障害、嚥下障害

服薬による特徴的症状

・不随意運動(ジスキネジア):体が勝手に動いてしまう。
・日内変動:薬が効いている時間帯と効いていない時間帯が出来、一日のうちでも症状が大きく変動する