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日々の活動報告

🌸【開催報告】第1回「パーキンソン病×アートセラピー」〜桜と記憶をめぐる時間〜
こんにちは。認定NPO法人てんびんです。

7月21日、神戸市灘区文化センターにて、パーキンソン病当事者とご家族、作家が共に過ごす【第1回 アートセラピー講座】を開催いたしました。

今回のテーマは「記憶をたどる」。

絵を描くことが得意な方も、初めての方も、まずは一枚の紙に、忘れられない“風景”を描いていただく時間から始まりました。

✏️ 思い出を「線」にするということ
「悲しい別れの場となった、花火大会の日」
「宣告を受けた瞬間の自身の気持ち」
「仲のいい友人夫婦と登った富士山」

参加者の皆さんが口にされたのは、罹患後、心の奥の残っている“記憶”の数々でした。

言葉にすることが難しい感情も、鉛筆を動かすことで静かに紙に現れてくる──。そんな瞬間がいくつもありました。

🌸 桜をモチーフにしたイメージ展開へ
後半は、これから制作していく立体作品に向けて、「桜のイメージ」を深める時間を持ちました。

満開の桜、5分咲きの桜、花が散った後の風景、新芽の桜、夜桜……
桜のイラストを複数ご紹介しました。

「こんな桜、見たことがある」
「この風景に、私の記憶を重ねてみたい」

参加者の表情が自然とやわらぎ、これからの制作に向けて気持ちがふくらむひとときとなりました。

🤝 アートを通じて生まれる“対話”と“共感”
アニメーション作家が講師として参加。
病気や年齢、立場を超えて、共に手を動かし、語らい、笑いあう時間が流れていました。

「描くことそのものが、リハビリなんですね」
「“できる・できない”じゃなく、“感じたことを出していい”という空間に癒された」

そんな声も寄せられました。

🖼 次回は背景づくりへ
全7回で構成されるアートセラピー講座。次回はいよいよ「背景制作」に入ります。
今回描いた風景や想いをもとに、素材を選び、色や質感を表現していく準備が始まります。

最終回には、兵庫県内美術館での作品展示も予定しています。

「パーキンソン病という希少な体験を経験した表現者として社会へ思いを伝える」
そう実感できるようなプロセスを、これから皆さんと一緒に歩んでいきます。

ぜひご覧いただき、あなた自身の「忘れられないあの日」も思い出してみてください。

次回の報告もどうぞ、お楽しみに。

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