BLOG

日々の活動報告

突然の訃報に接し、まだ気持ちの整理がつきません。
大隅さんは、てんびんにとって、言葉で言い表せないくらい、とてもとても大切な仲間でした。ここに、感謝と追悼の気持ちを込めて綴ります。

大隅さんと出会ったのは、2022年の全国パーキンソン病友の会 兵庫支部の幹部会でした。てんびんとしての活動を始めたばかりで、パーキンソン病のことも十分に分からないまま参加した私を、大隅さんはあたたかく迎えてくださいました。

最初に心を奪われたのは、大隅さんがご自身で作られた切り絵の写真の数々でした。あまりにも美しくて、「本当に大隅さんが作られたんですか?」と、何度もご本人に聞き返してしまったほどです。

神戸市内でてんびんのイベントを行う時には、いつも誰より早く「広報、手伝おか?申し込み来てる?」と声をかけてくださいました。そして、FAXや電話でお知り合いの方お一人おひとりに連絡をして、参加を呼びかけてくださいました。そのおかげで、多くの方に会場へ足を運んでいただけたことを、心から感謝しています。ご自身も当事者として痛みを抱えながら、いつも誰かのために動く方でした。

ある時には、木彫りのペンダントまでいただきました。「これ作るの、どれだけ時間がかかったんですか。大切にします」と伝えた日のことを覚えています。今も変わらず、大切にしています。

患者家族交流会の時には、一緒にお弁当を食べながらお話をしました。大隅さんは、意外にもお料理がとてもお上手で、いろんなものを自分の手で作り出す方でした。あの時の卵焼き、とてもおいしかったなぁ、と思い出します。

そして一番の思い出は、昨年から一緒にスタートした「アートセラピー」の時間です。
大隅さんの奥様もご一緒に、昨年は「六甲の森」と題して、とっても素敵なリスを作られました。間違いなく、チームナンバーワンの力作でした。奥様が「クラスが終わってもずっと作ってるのよー」と笑いながらお話してくださったことが、心に残っています。

そして今年のアートセラピーでは、大隅さんはご友人ご夫婦と行かれた富士山の旅行をテーマに作品を作られました。一目見て「大隅さんの作品だなぁ!」と分かるくらい、あたたかい作品に仕上がっています。本当に素晴らしい作品です。
その作品は、2026年4月2日~18日 に 兵庫県立美術館 で開催される展示会で大切に展示させていただきます。

私たちてんびんは、大隅さんという素晴らしい仲間に出会えて、本当に幸せでした。
いつもの場所に大隅さんがいないなんて、まだ信じられません。とにかく今は、めちゃめちゃ寂しいです。

大隅さん、本当に本当に、本当にありがとうございました。
大隅さんが遺してくださった作品と、共に過ごした時間を胸に、そしてまた大隅さんと会える時を楽しみに、これからも歩みを続けていきます。
大好きな大隅さん、どうか安らかにお眠りください。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。